本を三箱ぶん預けたら、最強のコスパで書斎を持てた話

前から気になっていたあるサービスを使ってみたら、自分だけの書斎を持ちたいというひそかな夢が数日であっさりとかなった
今の自分の気持ちもふくめて備忘録として残しておきたい。

これを読んでくださっている方の中には、同じように本に囲まれて暮らしている仲間が多いと思うので、私の体験が参考になれば幸いだ。

本に埋もれた生活も乙なもの、と思っていたが・・

本とは長いつきあいで、仕事がらみの新書から、さまざまな愛読書まで、幅広く本に囲まれて暮らしている。マンガは電子書籍もいいが、活字はやはり紙の本でないと内容がアタマに定着しないのだ。

本に埋もれた生活も乙なもの、と思っていたが、家族と同居する身としては乙な生活を維持するのも現実的にはなかなか難しい。

さらには本が増えるにつれ、多くの不都合が出てくる始末。例えば、、

見つからない本。そして同じ本が何冊も…

仕事関連の蔵書だけではなく、子供の頃からの思い出の本、自分の人生に大きな影響を与えた本、時折むしょうにページを開きたくなる本など、幾たびもの大掃除での処分をくぐり抜けてきた本たちはもはや戦友であり、占有スペースもなかなかのものだ。

そんな環境にいると、今仕事で必要な本が、なかなか見つからない。
たしかに以前買ったと思うが、探す時間のほうが惜しくなり、買ってしまうこともしばしば。

たまの片付けや、本探し作業中に同じ本が発掘されることも一度や二度ではない。

捨てることも売ることもできない絶版本という足枷。

私はもう二度と手に入らない、というフレーズに弱い。

メルカリやヤフオクで、絶版本を見つけるとつい指が悪さをしてしまう

仕事の分野が広いこともあり、本は私にとって「資料」であるというのが、背中を押してしまう。

昨今、出版社の廃業もあり思わぬ本が絶版本になってしまう

いつでも手に入るからと悠長に構えていると、どれがもう入手不可能になるかわからないご時世だ。

マニアというわけではないが、絶版本には「持っている義務」があると思っている。

売るのも面倒。売ったとてたいした値がつかないものも多い。それでも、持ち続けるということで、文化の一端を担っているつもりなのだ。

かくして、私の本は増え続けていく一方なのであった。

このままでは冗談ではなく命の危険が

災害は他人事ではない。頭では解っているけれども対策は気休め程度。
そんな方は多いだろう。もちろん私もその一人だ。

しかし改めて映像で地震の被害を見るたびに、リアルに自室を見回すと…

冗談じゃなく、潰される。

地震が起きるまでもなく、大きなトラックが通るとすでにガタガタと揺れるこの物件も、本の虫として時間を過ごすにはいいが、家族からは床が抜けると本気で心配されている

本はすべて電子書籍派という夫も、私の部屋にはあまり足を踏み入れようとはしない。

文化の一端を担うのは孤独で命がけだ。

全部の本は無理だが、せめて一部を…
そんなときにあるサービスを知る

全部ではないけど、せめて少しは処分して減らしてくれという圧力は日々、強まる。

それは、家族からだけではなく、災害のニュースを見るたびに自己防衛本能としても。

「私を構成する文化すべてが整理されて収まっている、憧れの書斎を持ちたい」と思ったこともあったが、今はそれどころではない

まず、身の安全を確保しなければ。

そんな時に、Facebookの広告で見かけた
本だらけの部屋をなんとかしたい…
という文字。あれ?AIに頭の中覗かれてる?と思ったが、ついクリックしてしまった。

それが、本専用の保管サービス、ブックオーシャンだった。

「本専用の保管サービス」こんなサービスあるのか

これだけ本を積んでいるからこそわかる、紙の保管の難しさ。

保管環境に関して本に特化しているというのが気に入った点だ。

地震があっても倒れないということ。
火災の心配がないこと。

たったこれだけのことが、家族と築40年の家に同居しているといかに難しいことか

常に心のどこかにある、本が全て焼けてしまったら…という心の重りがなくなる。

それはどんな世界なのだろう。

そして定温定湿という甘露な響き。

この四字熟語は私にとって、多忙なときの「有給休暇」や部活後の運動部の学生の「焼肉定食」に匹敵する、魅力的な文字列だ。


「本を預けたい」「本を整理したい」というシンプルなニーズにぴったりくるサービスだと直感的に思った。

少なくとも本にとって、自分の家によりは環境が良いことは間違いない。

家族のためのサブスク、という美しい言い訳

Netflix、AmazonPrime、Hulu、ディズニープラスと、サブスク過多になっている私としては、さらに月額課金サービスを使うことにはきわめて慎重だ。

とはいえ、これらの本は私の仕事のようなもの。必要経費と考えても良いはずだ。

いや、片付けろと言っているのは皆なのだから、これも家族のためでもあるのだ。

家族は喜び、私の仕事の効率は上がり、収入は増える(かもしれない)

まさにWinWinである。

箱に詰めて配送業者を呼ぶだけ。
だから忙しい合間をぬって対応できる。

仕事と趣味以外では無精な自分がわかっているので、箱に詰めて送るだけ、というのが気に入った

いちいち運ぶ必要もなく、こちらの都合のいいタイミングで宅配業者さんを呼んで送ることができる。

仕事のスケジュールの中に、本を選んで送るという予定が入るのはなんだか楽しい。

いちど整理のスイッチが入ると、本だけでなくスケジュールまで整理したくなるから不思議だ。

ネット上に書棚が爆誕

本を段ボールに詰めて送れば、ネット上に自分だけの書棚ができる
もちろん本の表紙の撮影画像つき、である。


密かに私が楽しみなのはこれだった。

部屋から本を減らして、さらにインデックスできるというのがなによりの魅力だ。

本をよりよく整理したい、という願望のない本好きはいないだろう。


最初はエクセルですべて蔵書管理だ!と意気込んでいたこともあったが、ご多分にもれず何度も頓挫した

このサービスは表紙を撮影してくれるばかりでなく、タイトルや著者名など多くの書誌情報をセットで本棚にしてくれるというのは、非常に魅力的だ。

必要な本は、いつでも取り出すことができる

やはり気になるのは、いちど預けた本をすぐに手元に戻すことができるのか?という点。
場所にもよるが、私の住んでいる地域ならば翌々日(早ければ翌日)に取り出せるらしい。

この「取り出せる」ということが重要なのだ。

本好きなら、その意味がわかってくれる人は多いと思う。

このサービス使えば
部屋の片付け
蔵書のデータベース化
稀少本の安全な保管
一気に解決することができる!

私の眠りを浅くしていた問題が一気に片付くという魅力的な未来が見える。

実際使ってみると

とりあえず段ボールを5つ買ってみた。

決めるまでは慎重だが、いちど決めたら実行は早い私。

実際に、段ボール5箱を注文してみた。

まとめて買うと安くなるらしい。

部屋の本の量を考えると5箱ではとても足りなさそうではあるが、まずはお試しで。

今度の週末にやろうと思うので、その前日に送ってもらうように手配をした。

届いたダンボールを開封してみる。

我が家にあるAmazonや野菜の入っていた段ボールではなく、専用のおしゃれな段ボールなのも気に入った。
組み立てにちょっとコツがいるが、慣れると簡単。

ガムテープなどはつかわないのに、組み立てるとかなり丈夫な箱になる。
そのまま部屋で保管用としても使いたいぐらいに感じた。

どんな本を預けよう?

登録したのはいいが、どの本を預けるか。

まず、一年間、手に取らなかった本を抽出してみることにした。

雑多に預けたとしてもどうせまた気軽に取り出せる

あまり深く考えずに抽出したので思いのほか楽しく整理ができた。

分類した子たちを送られてきた箱に詰める作業は、おままごとやシルバニアファミリーのような気持ちになって楽しい。

結果、本棚一本分の本が、第一陣として選び出されることに

3箱詰めて、配送業者さんを呼んで送ってもらった

その後、ダンボールに同梱してあるマニュアルに沿って配送業者さんへ連絡。
土曜日の夜に連絡したが、日曜の朝に来てくれた。
(配送業者さんに日本は支えられている。ありがたいことだ。)

ダンボール3箱には結構入る。
結果、本棚一本分の本が、第一陣として選び出された。

大切な本が3箱減った部屋は、まるで我が子をドナドナしたあとのような寂しさと、すっきり感が残った。…よかったんだ、これで。
すこし感傷的になってしまったが、このあたりはドライに判断しないとね。

それにしてもあっけない。
やってみれば実にシンプルな作業だ。

箱に詰めて電話すれば持っていってくれるのはとてもラクだった。

捨てるにしてもトランクルームに預けるにしても箱に詰めたあとがめんどくさいのだ。

こんな簡単に部屋こころスッキリしたことには、ちょっと中毒性を感じる。

来週の土日はもっと多くの量を預けたくなってきた。
残ったダンボールは2つ。ダンボールの追加購入を検討しようと思う。

送ったあと、どうなったか

数日後、入庫完了のメールが送られてきた

思ったよりも早く、お引っ越し完了のメールが届いた。

無事に着いたようでうれしい。

約一ヶ月後預け入れ完了のメールが送られてきた

もっとすぐに取り込みが完了するかと思いきや、少し時間がかかるようだ。

とはいえ、取り込みが完了するまで料金は発生しないとのこと。
そこはありがたい。

肝心なのは書棚だ。おぉ、、自分の本が整理されてる!なんか凄い。

ちゃんと自分の本が画像として取り込まれているのがわかる。

本のタイトルや著者名等のデータも入っている・・

自分ひとりで何十年も成し遂げられなかったことがあっさり目の前に実現されていることに感動を覚えた。

使うにあたって気になった点

すぐに食指が動いてしまったようだが、これでもちゃんと吟味はしたつもりだ。言い訳ではないが、検討の過程を残しておこうと思う。

価格について

ただ預けるだけのBOXプランは月額一箱300円、表紙をスキャンし、書誌情報を記録してくれる本棚プランが月額一箱400円


今回は蔵書の保管と管理を兼ねているので、本棚プランを選んだ


BOXプランは過去の仕事ごとに箱にまとめて預ける使い方ができそうだ。
(※本だけでなく、紙やDVDも預けて良いとのことなので)

スピードは?

申し込んでから専用の段ボールが送られてくるまでは比較的スピーディだと感じた。
ただ、本を詰めて送り返してから本棚登録まで少々時間がかかった
おそらく登録の順番待ちがあるのだろう。

とはいえ、数日程度で登録完了するとなお良いと感じた。

使ってみて変わったこと

興奮に任せて長々と書いてしまったが、使ってみて変わったことを整理しておきたい。

部屋にスペースがうまれ、効率が上がった。

6畳間から半畳ぶんの本棚がなくなるのはなかなかのインパクトだ。
とりあえず、これが倒壊して潰される心配はなくなった上に、これまで広げられず押入れの肥やしになっていた文机を出すことができた

おかげで、ほんの些細な書斎ができたのだ。

不思議なもので、ここが書斎だ、と認識すると、仕事も捗る。

これだけの蔵書を抱えて、一部を業者にも預けて、自分の机に向かうなんて、ちょっとした文豪気分だ。

わざわざ喫茶店に行っていたリモート会議も、書斎をバックにできるようになったのでコーヒー代も浮いた。月にすれば5000円弱の節約だ。

これで、デッドスペースになっていた家賃と合わせて1万円ぶん浮いたと考えると、実はお得だったと感じる。

長年の懸念だった「蔵書のデータベース化」ができ、「書斎」が出来上がった。

蔵書が、目に見える形で書棚になるというのは、本当に気持ちがいい瞬間だ。

スペースが空いたことで机を置けるようになり、物理的な書斎ができ、このオンライン書棚で精神的な書斎ができた、という感じだ。

この日から、家族にも自室のことを「書斎」と呼ぶようになった。

是非とも!改善してほしい点

とはいえ、改善してほしい点もある。

自分の本棚、よりも表紙を撮影してくれるので見やすいのだが、インデックスを自分で整理できたらよりうれしい。

ぜいたくを言えば、蔵書整理のきっかけにしたいので、自由にジャンルのタグ付けや、預けていない本も入力できたら最高。ちょっと望みすぎか。

本棚の見栄えがいいだけに期待してしまう。

ブックオーシャン。
もし迷ったらおすすめしたい

最初は、部屋がすっきりと片付いたことで、家族の歓迎とは裏腹に不思議と虚しさのようなものがあったが、そんな時はサイトにログインして、いつでも我が子と対面できる

表紙を写真に撮ってくれることで、背表紙しか並ばないリアル本棚よりも、閲覧性は高まる。これは新しい体験だった。

そうか、本棚は外にあってもいいのかと。


「この本、いつかなんとかしなきゃ。」
そう思われている方も多いだろう。


「でも本に囲まれてこそ」
私も最初は本当に迷った。

しかし私は本にとって最良の環境を手に入れると同時に、「こころの軽さ」も手に入れることができた

迷っているなら一度体験して欲しい

なにか違うな?と思ったら、また本を取り戻せばよいだけなのだから

※こちらは「蔵書管理サービス ブックオーシャン」利用者の方々にヒアリングを行い、記事として再構築したものになります。

ブックオーシャンのサービス詳細に興味がある方はこちらからご覧ください

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